アマドコロの斑入り・その2

アマドコロ「白虎」

アマドコロの斑入り品種紹介の続きです。こちらが虎斑の代表品種、「白虎(びゃっこ)」です。雪白斑と呼ばれる真っ白なぼた斑がきれいに入ります。斑の種類としては、虎斑というより底斑になるのかもしれません。かなり昔から知られている品種で、わたしが初めて通販のカタログで存在を知ったのが中学生の頃ですから、今から四十年以上……

当時のお小遣いではとても買えず、お年玉を貯めても数年必要な値段だったと覚えています。子供の頃から斑入りの植物好きだったので、いつか手に入れたい憧れの品種でした。今では手頃な価格で流通していますが、最近は少し減ってきたかな? いつでも売られている品種ではなくなっているように思います。

アマドコロ「藤川錦」

こちらは「藤川錦」という刷毛込み覆輪になる品種です。写真の株は若苗なので、斑の入り方が全体に激しくて縞斑のように見えます。葉先から刷毛で塗ったように覆輪になる品種です。時々ネットでこの品種が「萱場錦」として紹介されていることがありますが、記事を書いた人が勘違いしたのか、流通名が間違っていたのか明らかに別品種なので気を付けたいものです。

種としてはオオアマドコロというアマドコロの変種になるもので、鉢植えでも1m近い大きな姿に育ちます。庭植えにするととても目立つカラーリーフになりますね。

萱場錦と藤川錦の比較

左が萱場錦で、右が藤川錦です。どちらも若い苗なので派手柄ですが、萱場錦は斑の入り方は広くて葉のつけ根に向かって段差ができますが、途中で縞柄にはなりません。十分成長した株は付け根付近まで斑が回ります。それに対して藤川錦は葉の両側に刷毛込み斑が入り、付け根付近までは回らない場合が多いです。比べると違いが分かりやすいですが、ぱっと見の印象はどちらも派手柄の覆輪なので間違えやすいのかもしれませんね。

アマドコロ・縞斑

こちらは品種名は付けられていないと思われる、縞斑の個体です。芸が暴れやすくほとんど青葉に見えるちょい柄から、幽霊まで出てくるようで、全体にバランス良く斑の入る芽は少ないようです。何年か掛けて選抜すれば安定した縞斑になるかもしれないので、ちょっと頑張ってみようかなと。

ナルコユリ・三彩縞

この株だけアマドコロではなくてナルコユリです。非常に複雑な斑入りで、三彩斑とでも呼べばいいのか、萌葱色、黄色、白、とベースの黄緑に3色の縞斑が入ります。よくある三光斑は萌黄か銀糊斑に白斑が組み合わさって3色の斑入りとなりますが、それに黄色を加えているのが面白いところです。

しかも単純に縞になっているわけではなくて、黄色の中に萌黄の散り斑縞が入ったり、白の中に萌黄の散り斑縞が入ったりと、かなり多彩な斑入りと言えます。品種名はまだ無いようですが、出所は明らかなメルカリで譲って頂いたものなので、今後名前が付くのを楽しみにしたいと思います。「綾錦」という縞斑の品種があるようですが、この個体と同一のものなのか、別品種なのか分かりません。