サツマチドリ斑紋花と斑入り
サツマチドリはウチョウランの変種で、鹿児島県の甑島にだけ産する固有種です。遅咲きで暑さに強いことや、細かい斑紋が条紋になるものが多いことから、ウチョウランブームの初期から人気がありました。写真の花は当時も人気のあった、「珊瑚礁」という品種に似た個体です。
サツマチドリは白地にぼかし覆輪で縁を染める花が多いのですが、斑紋花の場合は全体が白地のことがほとんどです。模様の遺伝子に関係があるのでしょうか。
こちらは白覆輪のサツマチドリで、爪斑と呼ばれる葉先の方にだけ斑が出るタイプです。花は並花で、サツマチドリのほとんどはこの花のように舌の縁を薄く染めて、まばらに斑点が入るものです。先の個体のように派手な柄になるのはそれなりに貴重なものです。
現代ウチョウランには耐暑性と模様の導入のために、サツマチドリは盛んに利用されているようです。その為純粋なサツマチドリはあまり見かけなくなったように思いますが、チドリ類としてひとまとめで楽しんでもよいのかもしれません。アワチドリも園芸化が進んでいますが、あちらは純粋なアワチドリが多いようです。
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