報歳蘭「喜洋洋」という花
中国報歳蘭と思います。品種名の喜洋洋は中国語で「歓喜の」とか「喜んでいる」という意味だそうで、おめでたい名前を付けられた恵蘭です。中国春蘭や糸蘭とは違った、寒蘭に近い感じの良い香りがあります。今年の花は輸入されたときに付いていた蕾が咲いたもので、本咲きでは内と思いますがそれでも赤味の強いふくよかな花形の花と思います。来年は咲いてくれないと思いますが、しっかりと株を作って本咲きを見たいと思います。
報歳蘭を育てるのは人生で二度目で、高校生の頃に台湾報歳蘭の並葉のものを育てていました。毎年よく咲いてくれていたと記憶しています。もともとは父が育てていた蘭で、出張先で譲り受けたと言っていたように思います。
この喜洋洋はオークションで入手したもので、おそらくですが中国や台湾から個人輸入した株分け苗だと思います。根の状態は比較的良かったので、咲かせても大丈夫と判断しましたが、死に花になってしまったら悲しいですね。
報歳蘭には白花報歳蘭と呼ばれる素心のものが花変わりで知られています。品種として流通しているもののほとんどは、斑入り品種で広葉恵蘭と呼ばれる東洋蘭です。手元には大石門という縞斑の品種がありますが、こちらも今年蕾を持ったので咲いてくれそうです。
墨蘭の別名があるように、標準種の花は茶褐色や黒紫色の花なので、どちらかというと地味で床の間の正月飾りには似合いそうです。喜洋洋は今までのイメージを払拭するような、明るい派手さのある色彩なので、冬に咲く恵蘭として人気が出るのではと思います。
四季蘭や健蘭の名前で輸入されてくる、日本だと夏咲きの蘭として扱われるスルガランの仲間も、かなりの色幅や変化花が知られるようになりました。それらもいつかは手元で見てみたいと思います。
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