サツマチドリ 黄覆輪

サツマチドリが満開時期になりました。イワチドリから始まる春のチドリ祭りも、最終段階に入ったなぁと感じます。最近は梅雨時期といっても暑い日が続くので、サツマチドリは最後の花を咲かせるまで至らず、つぼみがつぶれて終わってしまうものも多く見ます。

私が子供の頃にはそんな年は一度もなかったと思いますので、やっぱり全体的に気温が上昇しているのか? と思わずにはいられません。写真のサツマチドリは黄覆輪斑の入る安定した葉芸品種です。花は並花で大したものじゃないと思っていましたが、球根がしっかり出来るとかなり形の良い、きれいな花が咲いてくれました。

上作と呼べる出来になったかと思います。花数も多くてサツマチドリらしい良さを出すことが出来ました。

サツマチドリ・白地斑紋花7709

しばらく間が空いてしまいました。毎日の大雨で大変な思いをされている方も多いと思います。どうか一日も早く素の生活に戻れるようお祈りしております。

こちらはサツマチドリの白地斑紋花の自然種で、管理番号7709 の個体です。クロカミラン保存会の方に譲って頂いたものの一つです。全体に細かな斑点が広がっていること、幅の広い舌で両肩も張っている様子など、サツマチドリの中でも優良花の一つと思います。

サツマチドリ斑紋花

サツマチドリはウチョウランの変種で、鹿児島県の甑島にだけ産する固有種です。遅咲きで暑さに強いことや、細かい斑紋が条紋になるものが多いことから、ウチョウランブームの初期から人気がありました。写真の花は当時も人気のあった、「珊瑚礁」という品種に似た個体です。

サツマチドリは白地にぼかし覆輪で縁を染める花が多いのですが、斑紋花の場合は全体が白地のことがほとんどです。模様の遺伝子に関係があるのでしょうか。