クロカミランが咲き始めました
喉元にだけ細かい斑点がある、無点舌のクロカミランです。ありそうで意外と無いタイプかなと思います。わたしが育てているクロカミランは、どれも産地の地元、有田町の保存会の方から譲って頂いたものです。自然種は固体別に番号を付けて管理されていて、野生品は絶滅してしまいましたが、保存会など有志の方による植え戻しが行われています。
ウチョウランより一回り小さい、なで肩の花を咲かせます。保存会の分類番号は3141番です。
こちらも自然種で、ウチョウラン並みの大きさの斑紋花です。この花のタイプは初めて目にするので、自生地にはこういうクロカミランもあるのかと面白く思いました。頂いたときの表現では、「霧点花」となっていました。霧というには少し点が大きいかなと思います。保存会の分類番号は3107番です。
クロカミランの最大の特徴は開花時期の早さです。イワチドリが終わる頃に咲き始めて、ちょうどウチョウランと入れ替わるように咲き終わります。クロカミランの後はウチョウラン、それからサツマチドリと7月まで入れ替わりで咲いてくれるので、5月から約三ヶ月間チドリの花を楽しめるわけです。
実生系のウチョウランでは、開花を早めるために交配親に使われるそうですが、やはり原種の早さには追いつけないようです。とはいってもかなり早咲きのウチョウランもあるようです。ウチョウランにもいくつかの地域変異群があって、中でも小豆島のウチョウランは早咲きです。
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