エノモトチドリ・白紫点

コアニチドリの標準花をそのまま大きくした感じの、ほっそりすっきりな印象のお花です。イワチドリとコアニチドリの交雑種であるエノモトチドリは、花付きが良く栽培がしやすい入門向けのチドリ類として人気があり、年々流通量も増えているようです。

その多くは「三楽」やオオイワチドリの名称で流通している、唇弁の周囲をピンクに染めるタイプが多いので、純白の唇弁に切れの良い紫点が入るエノモトチドリはあまり見かけないかもしれません。非常に増殖率も良いので、有る所にはあるタイプなのかも。

オキナワチドリ「沖ノ輪」

今年もオキナワチドリが育ち始めて、すでに一ヶ月経過しています。今年で三年目を迎える白覆輪の「沖ノ輪」ですが、昨年の二球から一応倍になりました。まぁまぁ順調なのかなと思います。オキナワチドリは一年遅れて結果が出るそうなので、一年目の作柄が今年の生育に影響するようです。

一番大きな球根で1.4cmくらいなので、昨年の二球の時より大きな球根に育ってくれました。写真の一番左に写っている葉が細めの株が、昨年の球根と同じ1cmくらいでした。調子が良いとけっこう幅の広い、ゆったりした葉になるのだなぁと思いました。

展示会で見かけた姿はどれも葉の幅が広く厚い葉で、がっちりした雰囲気だったのでようやく近づいてるかなと感じます。

サツマチドリ・白地斑紋花7709

しばらく間が空いてしまいました。毎日の大雨で大変な思いをされている方も多いと思います。どうか一日も早く素の生活に戻れるようお祈りしております。

こちらはサツマチドリの白地斑紋花の自然種で、管理番号7709 の個体です。クロカミラン保存会の方に譲って頂いたものの一つです。全体に細かな斑点が広がっていること、幅の広い舌で両肩も張っている様子など、サツマチドリの中でも優良花の一つと思います。

ウチョウラン「白宝」

白宝はかなり古い品種で、昭和のウチョウランブームの初期に世に出た純白花です。子房の色を見てもらうと分かるとおりに完全な青軸白花なので、実生すると純白花ばかり出てきます。いわゆる素心というタイプです。自然種なので花も草姿も全体に小型で野性的です。

栃木産の白花のように大型になる純白花もありますが、小型のものの方が暑さに強い印象があります。球根もそれほど大きくならないように思います。東日本産と西日本産で、同じウチョウランとはいっても変化しているのかもしれません。寒い地方の生き物程大型化する傾向にはありますが、ウチョウランもそうなのかは分かりません。

ウチョウラン紫一点

ヤフオクでイワチドリやウチョウランの交配花を落札していると、けっこうおまけの球根を頂くことがあります。未選別品という場合が多いのですが、どんな花が咲くのか楽しみにしているとなかなか面白い花が咲いてくることもあります。写真の花もその中の一つで、紫一点の典型的な花が咲きました。

耳が大きいというか、側萼片の大きさの割に唇弁が小さめで、ヒナチドリの花のような雰囲気です。ウチョウランとヒナチドリの交配種をスズチドリと呼びますが、ヒナチドリの持つ唇弁の中裂片が小さくなる特徴が出る花が多いようです。この花はそれほど小さくないので、普通のウチョウランかもしれません。