喉元にだけ細かい斑点がある、無点舌のクロカミランです。ありそうで意外と無いタイプかなと思います。わたしが育てているクロカミランは、どれも産地の地元、有田町の保存会の方から譲って頂いたものです。自然種は固体別に番号を付けて管理されていて、野生品は絶滅してしまいましたが、保存会など有志の方による植え戻しが行われています。
ウチョウランより一回り小さい、なで肩の花を咲かせます。保存会の分類番号は3141番です。
小型のランや山野草の話題が中心です
喉元にだけ細かい斑点がある、無点舌のクロカミランです。ありそうで意外と無いタイプかなと思います。わたしが育てているクロカミランは、どれも産地の地元、有田町の保存会の方から譲って頂いたものです。自然種は固体別に番号を付けて管理されていて、野生品は絶滅してしまいましたが、保存会など有志の方による植え戻しが行われています。
ウチョウランより一回り小さい、なで肩の花を咲かせます。保存会の分類番号は3141番です。
コアニチドリの本拠地、秋田県産の大輪品種が「布袋」というコアニチドリです。でーすーがー、ちょっとこれは困った。果たしてこの花、ホンモノの布袋なのだろうか。かれこれ40年程前、子供の頃に一度だけ山野草店で布袋という名前の付いた、コアニチドリを見たことがあるのですが、その株の花はこんなに大きくなかったように記憶しています。
実生によって継代された、布袋系統なのか、自生地に複数株が存在した坪取りの品種だったのか。ちょっとその辺り判然としませんが、紅花の秋田美人もけっこう大輪の品種なので、布袋も大きいのが本来なのかもしれません。唇弁の中裂片が咲き始めに抱え込んでいて、布袋さまのお腹のように大きく丸いことが品種名の由来だそうです。
開いてくると縁がギザギザしていて、ウチョウランでいう仁王タイプのような花です。
アップで見るとコアニチドリのようですが、花の大きさがイワチドリと同じくらいあります。エノモトチドリの白紫点花です。エノモトチドリはイワチドリとコアニチドリの交雑種で、両種の中間のような花になるものが多く、昔流通していたものは大体そうでした。
細長くなったイワチドリ、背丈は伸びるけど。という花で育てやすくてよく増えはしましたが、もう一つパッとしない印象でした。今では紅一点や無点、紫一点などいろいろなタイプが作られていて、育てやすさと花付きの良さでいずれはイワチドリに変わって人気者になるんじゃないかと思っています。
昨年も紹介した、紅一点のにじみがあるタイプで IY289 の番号が付いています。先に紹介した IY288 と同じ方の実生品種です。昨年の開花時にはどちらも同じような花で、紅の周囲ににじみがあるかないかくらいしか違わないなぁ、なんて思っていました。
しかし今年咲いた花を見ると、唇弁の色や紅点の色が両者でかなり違います。IY288 は明るい色で唇弁の周囲にはっきりとピンクを乗せますが、こちらの品種は周囲ではなくて少し内側にぼかしのようにピンクが入ります。更に紅点は黒みを帯びた赤紫で、だいぶ違うと感じました。
昨シーズンに入手した、古典品種です。開花は初めてで球根が小さいためちんまり咲いています。旧日本イワチドリ愛好会の登録品種で、No.14「紀牡丹(きぼたん)」という銘です。会誌第一号に掲載された最初期の品種なので、古典も古典、オリジンと言ってよいものでしょう。
熊野川で採取された自然種で喉元に濃い二点が入るのと、全体的に赤味が強くて、ピンクの花という特徴があります。他の岩千鳥と並べるとよく分かるのですが、紫の色素をあまり感じません。たくさんの花の中でこそ目立つ品種と思います。オーソドックスな花形でイワチドリらしいのも好みです。